②専門家がティスティング
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💎体にも美味しい必須のポイント

やはりと言うか、当然と言うべきか、プロは材料の吟味や道具の選択と同じ感覚で、水にもこだわりを持っている。他にも水にこだわっている料理人に沢山出会い、身近な処にこんなにおられるかと驚いています。飲んで美味しい水と、素材の良さを引き出す水は別物だと言う指摘、ミネラル分のバランスや硬度の違いから目的に応じた水を選ぶこと、明日からすぐにでも使えそうなポイントです。水を選ぶときに、ボトルの裏側の表示や成分に注意する事が、プロの美味しい水選びを簡単に習得する事が出来る。また、水一つとっても美味しさだけでなく、こうした成分等を客観的にデータとして考慮していること、水を守る事や水源地を含めた広く環境問題まで意見を述べられている事については感心させられます。さらには、「スーッと入って喉の奥でくる。」「お腹に入ったとき、胃袋が重く、嬉しいという感じがした。」「いい水はすべて甘く返ってくる。」と言うことの表現力。プロフェッショナルならではと言う感覚になる。こうした言葉を聞くと、彼らは、美味しさというのを単に舌が甘い辛い、苦い、酸っぱいで論じているのではないと分かる。体全体で感じる事の出来る。美味しさを求めているのだろうか、このような体感を大切にして、感性

💎お茶好きにとっておきの水

「たかが水をかえたって」、正直いって、こころのどこかにそんな思いがあった。だけど実際このテイスティングをやってみたら、これは全くの自分の認識不足と分かり、恥ずかしいやらびっくりするやらです。「水によって、これだけお茶が味を変えるなんて」水を変えるごとに味わえるお茶の早変わり、七変化。この面白さは一度味わったら止められなくなるだろう。それに、そのまま飲んで美味しい水、お湯にしたとき美味しい水、お茶にしたとき美味しい水は、それぞれ別物だという発見があった。これは飲み方によって水を使い分けする必要があるってことです。また、甘味が強く出る水、苦味の強く出る水、渋味の強く出る水と、引き出される味が水よって違うのも驚きである。自分の好みにお茶を入れる第一歩は目的は合わせて水を選ぶことかも知れない。一位になったお茶の水は確かに味のバランスは良かったが、必ずしもこれを一位に選ぶ人ばかりでなく、微妙に評価が分かれた。「金花水で入れたあのお茶のトロ味、甘味、飲んだ人でないと分からない不思議な味に違いない。」「お茶の水もいいけれど、いわまの舌甘水のフワッとした柔らかい甘味も捨てがたい。」この選択の違いは、プロとアマチュアの違いが表れているのかも知れない。つまりプロとは、味をバランスと総合点で見て、大多数の人が納得するものを選び、アマチュアは自分の好みが優先するものです。アマチュアには自分の主観と独断を基準にできる自由度があった。お茶は硬度の高い水だと葉が開きにくく、色も出にくい。味も抑えられた様になる。硬水の方が、無難にお茶の色も味も引き出してくれそうだ。ボルヴィックがフランス産の水ながらお茶が美味しく飲めたのは、硬度が低いからだろう。他にお茶に合う水としては、硬度が金花水と同じくらいと言うことで、あぶくまの天然水、能勢の水を、推薦。軟水が多い日本で、お茶・煎茶の文化が発展したと言うことは、日本の水の利にかなった事なんだと、あらためれて感じさせられる結果になった。

💎水選びの手がかり

ペーハー(pH)

ペーハーとは、溶液の水素イオン濃度を表する指数のこと。

pH7.0が中性。これより高くなるとアルカリ性、低くなると酸性に傾く。因みに人間の体液、血液、唾液などは、中性ではなく、pH7.35~7.4位の弱アルカリ性で、この状態の時が最も健康的とされている。このバランスががくずれると病気になりやすくなり、体の調子が悪い時は、たいてい酸性に傾いている。したがって、アルカリ性の水を飲み、酸とアルカリのバランスを保つ事は、健康のためにも大切な意味があると言われています。

硬度

カルシウムイオンとマグネシウムイオンの合計量を炭酸カルシウムの量に換算して、1㍑中に何ミリグラムあるかを表したもの。

換算式は(カルシウム×2.5)+(マグネシウム×4)。

水にカルシウムが多く含まれていると、お茶の成分であるタンニンの溶出が悪くなり、マグネシウムも多すぎるとお茶の味を悪くする。ヨーロッパで肉料理にワインや乳製品を加えて煮るのは、水の硬度が高くたんぱく質を硬くしまうので、料理がまずくなるのを防ぐためです。

殺菌方法

ナチュラルウォーター、ナチュラルミネラルウォーターについては、安全性確保のため加熱殺菌(85度で30分間加熱する方法)などの処理が認められている。この他に紫外線殺菌、オゾン殺菌等の方法もあるが、加熱以外の殺菌を行ったものはミネラルウォーターと呼ばれる。

ミネラル分

ミネラル分(無機質栄養素)とはカルシウム、マグネシウム、ナトリウム、カリウム、リン、鉄、ヨウ素といった元素の総称の事で、人体には約50醜類の元素が含まれている。ミネラル分は土壌、河川、海など様々なルートをたどって供給される。また、世界の風土病にはミネラル分の不足、または過剰によるものも少なくないと言う。

💎コーヒー通にとっておきの水

とにかく、驚きの連続です。

「水はここまでコーヒーの味を変えるなんて」

「加熱殺菌した水と、していない水ではこれだけ味に差がついてしまうのか」テイスティングが進むにつれて、コーヒーは豆を選ぶだけのもと言う認識が見事にくつがえされた。コーヒーは水も選ぶものと思わざるを得なくなった。また、水のまま飲んだ印象とコーヒーにした場合とが、随分違ってくる事も分かった。そのまま飲んだ時は頼りない印象だったバラッサカナディアンは、コーヒーにしたら味に物凄く奥行きが出た。そして、はくすいは思いのほかコーヒーを香ばしくした。そのまま飲んで美味しい水とコーヒーに使って美味しい水は別だという事だ。これは試して見ないとなかなか分からない。また、アメリカンタイプを好むなら、マウンテンバレーウォーターが合うし、エスプレッソを愛飲するなら、名水きょうごくが良い。酸味の好きな人は、月山自然水。味にこだわらず大勢で飲む時なら、抽出能力の高い竹田が良いだろう。

目的にオウジテ水を選ぶ。そんな時代がもうすぐ来るかも知れない。そして、保温した湯、沸かし直しの湯はコーヒーには向かないと言う定説が、ここでも証明された。美味しいコーヒーを入れようと思ったときは、ちょっと水のラベルに注意して、ろ過殺菌とかオゾン殺菌。ものを選ぶと良い。一位に輝く霧島の水は、芳醇な香りとコクで一杯のコーヒーを深く味わい楽しみたい人におすすめです。そして、バラッサカナディアンは豆の味を率直に引き出す水だから、豆を上等にする程、コーヒーの味もダイレクトに引き出せるはずだ。T・P・Oに応じてくれる水としては、白水を挙げたい。味のバランスも良いし、日に五、六杯コーヒーを飲む現代人にとって、あの軽さは魅力です。胃の負担も少なく、後味が程よいコーヒーの余韻を残してくれる。他に、コーヒーに合う水としては、加熱殺菌していない仙人秘水、原始の水、自然水白州が美味しかった。特に仙人秘水が生み出す香ばしい香りは、絶品との評判が集まった。ちょっと変わったところでは、発砲性のあるサンベルナルドはどうだろう。非常に酸っぱく後に強く酸味が残る。実に変わり種のコーヒーが味わえる。

💎美味しいんぼでも絶賛

「みやこ豆腐」に使う水の秘密

「水が美味しい、作り手も良い。それに材料がいいだけでは駄目。やっぱり志ざしが大事です。」と言うのは東京赤羽にある「みやこ豆腐」の磯崎氏、自分の地所内から出る地下水は、硬度が250近くあると言うから、日本には珍しい硬水です。さしずめ赤羽のエビアン水と言うところ。二十六項目にもわたる保健所の厳しい検査にも合格した。この地下水を使って、八年前より主人は、豆腐作りを始めた。一丁の豆腐を作るのに、豆はよその五倍、水にいたっては百倍も使うと言う。この一日百二十丁しか出来ない贅沢な豆腐は、「美味しんぼ」は「豆腐の芸術」と絶賛している。水を少量しか使わず、パックの中に化学にがりや消泡剤を入れて作るオートメーションの豆腐が一般的になっている現在、泡ごとよせて大豆のサポニンがたっぷり含んだ「みやこの豆腐」は、食べて美味しく安全で健康にも良いと、最近ますます評判が高まっている。この究極の豆腐を作る水は、ミネラル分が沢山含まれている。地下100メートルを

流れる。これは秩父山系から来る水脈ではないかと言われている。しかしこの水を、磯崎氏は売り物にする事は考えていない。「水を売るためには加熱殺菌しないといけないのです。でも加熱したら、生きた水でなくなってしまうからです。」熱処理をした水、湯冷ましの水の味が数段落ちる事は、豆腐作りのベテランの磯崎氏の経験している事でした。加熱殺菌の問題が、ここでも指摘されたと言えるだろう。

💎水割り党にとっておきの水

水っぽい気が抜けた水割りと、旨い見割り。

いつでにも後者に出会えない不満から、両者の違いはいったい何が原因か、以前から不思議であった。それが酒と酒を割る水の相性にあったとは、思いもよらず知らなかった。酒の甘味が後から返ってくるような

水割りは樹氷の零、と言うことで異論はない。しかし、二位となると少々違ってくる。トニースタイナーが好みという人と、仙人秘水がいいと言う人で票が分かれた。また、今回のテイスティングと同様に、六本木「キケロ」のアドバイスは、実に面白かった。ウイスキーはソーダ割り、水割り、ロックの三種類を使いこなせれば良いと、割る水はやや軟水で石灰分(カルシウム)が少し多めにものから、何よりも酒の原産地のものが相性も抜群と言うことです。こんなに旨い秘訣を、もっと早くに知っていればと悔やまれる。この他にも酒と水の相性の良いものは、ベストカップルを見つけたら、水割りの楽しみが更に倍増するでしょう。

💎原水の種類

ミネラルウォーターを購入する時、表示を確認する事は水選びの第一歩です。その項目の中に「原材料名」というのがある。「原材料名」とは何だろうか?

これは、水をどこから採ったのかと言うことを表している。専門の用語を使用しているので、その内容について解説して見ましょう。

・浅井戸水は8~10メートルの浅井井戸から、ポンプ等により取水した地下水。

・深井戸水は70メートル以上の深い井戸から、ポンプ等により取水した地下水。

・深いところに浸透した地下水なので、ミネラル分は浅井戸よりも概して多く含まれている。

・湧水は自噴している地下水。

・鉱泉水は自噴する地下水のうち水温が25度未満の地下水。溶けている鉱物質(ミネラル分)などにより特徴付けられる。

・温泉水は自噴する地下水のうち、水温が25度以上の地下水。または、温泉法第二条に規定され、溶けている鉱物質(ミネラル分)などにより特徴付けられる。地下水のうち、飲用に滴するものです。

・伏流水は上下を不浸透層に狭まれた透水層が河川と交わるとき、透水層に生じる流水。

・鉱水はポンプなどにより取水した地下水のうち、溶けている鉱物質(ミネラル分)などにより、特徴付けられる地下水。

皆、同じミネラル分だから大差がないのではないか?と考えている人も多いです。しかし採れる場所によって、ミネラル分等は、かなり差が出てくると言える。購入の際、ちょっと「原材料名」に気を付ければ、好みの水を見つけるいい手掛かりになるでしょう。

💎ご飯に合う美味しい水

美味しくご飯を炊くコツは、米のとぎ方、水の吸わせ方、火加減、蒸らし方、等料理の本を見れば必ずや書いてある。それを読めば一通りの事がわかります。水の種類や成分の事まではまだ充分に研究されていないようです。水をかえてご飯が美味しくなるんだったら、これ程、手軽にグルメになれる方法はない。軟水が良いのか、硬水のほうがよいのか?それともミネラルバランスの問題なのか?水道水で炊いたご飯より、美味しいご飯を食べられるという期待に大きく胸をふくらませて、ご飯の炊き比べて見た。比較の条件として釜の種類、炊き加減、水の温度や蒸らし方を出来るだけ揃えて見て三回~五回試して見た。試した水は20種類。水道水は勿論国内産、海外の水、発砲水、蒸溜水でも炊いて見た。蒸溜水で炊いたご飯。これはまずいいと予測していたけれども、本当に臭くてまずい。後味が妙に舌に刺さって、これ程、ひどいとは思わなかった。発砲水のご飯。どんな風になるのかという好奇心から試したて見たけれども、風味の乏しい固いご飯が出来上がった。そして、国産の水でも水道水より美味しくないものもあったし、海外の水でも美味しく炊けたのもあった。次にまとめたのは、我々が試した水の中で何を置いても勧めたい1本とは、水道水より美味しいと言う評が付けられた4本でした。

💎お米を変えるとっておきの水

・バラッサカナディアン

炊いている時から甘い香りに、とても期待が持てる。炊き上がりは真っ白で、流通米なのに、餅米のような味、風味には感動すら覚える。冷めても美味しく、米がグレードアップしたようなこの変化は、何を置いても試して欲しい。

・高千穂

見た感じは普段と変わらないが、米の甘味が出ていて、美味しい。やや固めに炊き上げるので、歯ごたえのあるご飯が好きな人に勧めたい。ピラフ、寿司飯に向くと思われる。

・ボルヴィック

香り高く、炊いている時から期待が持てる。口当たりは柔らかいが粘りが少なく、粒が一つ一つはっきりしている。ただし、バラッサカナディアンで炊いた時よは風味、甘味とも薄い。

・あぶくまの天然水

香りは少ないが、口に入れた時の風味、甘味よい。つやもよく舌ざわりも良いご飯。全体的にバランスが良いので勧めたい。

・屋久島縄文水

香り、風味、甘味共に程良く、少し表面が粘るけど、かみごたえあり、ご飯をよく噛み締めて食べたい人向きます。寿司飯にも向きます。

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